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平成31年 2月号 182
改めて、明太子とは?
まだ70年、歴史は浅い明太子
1949年(昭和24年)1月10日に「ふくや」の店主である川原俊夫は、日本で初めて明太子を店に並べて売り始めたとのことで、今年はそれから丁度70年の節目の年にあたる。
ふくやの明太子を買うと、商品の中に同封されているリーフレットの中にそのことが記されている。
ふくや創業70周年を記念して「めんたいぴりり」という映画が2019年1月18日から全国の映画館で上映されている。これは元々2013年にテレビ西日本が創立55周年記念ドラマとして制作したドラマであり、地方局の制作としては珍しい連続ドラマ形式で放送され、日本民間放送連盟賞優秀賞、ATP賞ドラマ部門奨励賞、ギャラクシー賞奨励賞を受賞するなど話題を呼んだ。2015年には続編「めんたいぴりり2」が放送され、その後2015年に「めんたいぴりり〜博多座版〜」として舞台化もされた。
筆者も1月下旬に映画版を見たが、最初から最後まで聞き慣れた博多弁ばかりで耳に心地よく、なかにはホロリとさせられる場面もいくつかあって、約2時間はあっという間だった。
この映画では、苦労して開発した明太子が少しずつ売れるようになってきた頃、模倣品があちこちで作られ売られるようになり、川原俊夫は模倣を阻止するために製造特許を申請するべきとの周囲の言葉を蹴って、逆に競争相手に作り方のコツを教えてやるという太っ腹な一面を見せ、川原俊夫の人間として器量の大きさが今日の明太子業界発展の礎になったことが描かれていた。
そういう川原俊夫のオープンな姿勢によって明太子を作って売る業者は博多だけでなく、北九州や下関などで次々に生まれ、1975年に山陽新幹線が博多まで伸びると博多お土産需要として火がつき、その後明太子業界は日の出の勢いで急成長していったのだった。
明太子業界がすごいスピードで急速に発展を遂げていた1980年、福岡市のあるスーパーで働いていた筆者は、その年まで店舗のフィールドマーチャンダイザー(FMD)兼鮮魚主任を任されていた立場だったが、春の定期異動で本社のマーチャンダイザー(MD)を任命され、その一時期には塩干品を担当するMDをしていた時もあったので、当時はMDとして色々な明太子製造メーカーと商談をしていた。
その頃は大きな販売力を持つスーパーで全店の仕入れ権限を持つMDから卸しの依頼があれば、ほとんどの明太子メーカーの営業担当者は有利な卸し条件を引っさげてやってきたものだが、そのなかでこちらからの卸し依頼に絶対首を縦に振らなかった会社があった。それは「ふくや」だった。ふくやは明太子の卸しを一切せずに自分で小売するというスタイルが社是であり、当時は福岡及び九州のスーパーでトップの売上を誇っていた筆者が属する企業の明太子の卸し要請にも、頑として一切これを受け付けなかったのだ。
当時もナンバーワンブランドだったふくやの明太子を小売店頭に置きたがる店は多く、明太子の品揃えの良さをアピールするために、ふくやの店で販売している明太子を小売の価格で仕入れ、それらをほとんど値入れを乗せない売価で陳列している店なども当時は存在していた。
そのいっぽうで明太子の卸し業務を強化することで全国のスーパーに販路を広げた会社もあり、筆者が取引口座を開いた会社の中にはまるで掘っ建て小屋のような小さな工場から立派な近代的大工場になっただけでなく、大阪から、東京、そして東北、北海道、さらには韓国にまで現地工場を作るといった大発展をしていった会社があるなど、明太子業界は食品産業の一つとして認知されるまでになっていったのだった。そして今や明太子製造会社の売上高は、ふくやが平成27年度149億円、かねふく平成29年度160億円、やまや平成28年度112億円、福太郎28年度135億円など、主たる大手メーカーは100億円以上の売上を上げるまでになっている。
しかし最近の総務省の家計調査によると、明太子・タラコの100g当たりの価格は2003年頃から25%ほど下落し、贈答用を含む「一本物」に替わって、料理やおにぎりに使われる「切子」や「バラ子」と呼ばれる低価格品のほうが普及するようになってきているようである。
さらに家庭での明太子・タラコ購入量は底堅いものの、単価の落ち込みは業界全体に影を落とし、帝国データバンク福岡支店の推計によると、市場規模(金額ベース)は05年から5年間で34%縮小し、2008年12月には「博多あごおとし」のブランドで有名だった明太子業者の株資スまるきた(福岡市西区)が民事再生法を申請し、現在はニッスイの関連会社になって復活しているが、この他に(株)徳永(福岡市南区)や(株)平塚明太子専門店などの倒産も相次ぎ、明太子業界に大きな影響を及ぼした。
明太子の製造方法
さて、日本で生まれて70年を経過した明太子とはどんなものか、知っているようで知らない部分もあると思うので、改めてその全体像を見直してみよう。
上画像の上の魚がスケソウダラ、下がマダラである。比較して判りやすいように2魚種を並べてみた。
韓国ではスケソウダラを漢字で「明太」と書いて、ミョンテやメンテと発音し、中国でもスケトウダラを明太魚と書いてミンタイユィ、ロシアの一部でもミンタイと呼ぶらしい。明太子という表現は日本独自のもので、本来の明太子とは「スケソウダラの子」という意味になるが、今日では「明太子」が辛子明太子を指す言葉として一般的になっている。
明太子の原料となるスケソウダラの卵は以下の海域で漁獲されて日本に運ばれてくる。底引き網漁、刺し網漁、延縄漁などで漁獲される。
漁獲されて日本に運び込まれたスケソウダラの卵は3種類に分けられ、以下の画像の2番の真子が辛子明太子を製造する上で粒子感、味、などに最適とされている。
このような状態に変化する時期を表にして、概略で示すと以下のようになる。
そのほとんどは外国から冷凍で仕入れられた原料であり、タラコの状態で明太子製造工場に搬入され、それから明太子へと加工処理されることになる。
先ずは以下のような一次処理の工程を経ていく。
次は二次処理の工程。
最後に三次処理の仕上げ工程。
明太子を製造する上ではこの三次処理の工程に熟練した人材を多く投入し、加工経費の大半が規格や重量を合わす為の整形作業での人件費に掛かっている。この作業を簡略化した業務用の規格を販売できれば、メーカーとしても製造コストを下げることにつながり、工場出荷価格を安くすることができるのだが、スーパーの明太子売場で業務用を小分けパックして売っているところはほとんどなく、既にパックされたものを販売している会社がほとんどである。この点は見直す会社があっても良いのではないかと思う。
美味しそうに見せるために発色が必要な理由
さて読者の皆さんはここまで紹介してきた明太子の製造工程で何か不思議に感じることはないだろうか。例えば製造段階で熱を加える工程が一つもなく、私たちは製造に何日もかけた生の魚卵をそのまま食べているのに、腹痛を起こさず無事でいられるのは何故だろうとは思ったことはないだろうか。
随分前の話になるが、筆者は明太子がどんどん売れ始めていた明太子業界の成長期に、ある人から「明太子のような生ものは雑菌だらけのはずだから気持ち悪くて食べられない」とのことを直接言われ、当時の未熟な知識しかない筆者は「確かに明太子は雑菌だらけのような気がするけれど大丈夫なのだろうか」と根本的な疑問を抱いたことがある。
そのことについては、後に勉強することで解決したのだが、それは平成17年に「日本食品微生物学会誌」に、福岡市保健衛生研究所と九州大学大学院農学研究院が共同で発表した「辛子明太子製造過程におけるListeria monocytogenesの消長」の論文にも記されている。その論文には結論として、辛子明太子はpH(溶液中の水素イオン濃度)5.9以下、Aw(water activity 水分活性)0.95以下の調味液を使用して、6℃以下の温度で製造すれば、14日間経過してもListeria monocytogenes (リステリア・モノサイトゲネス)は減少していくと発表した。これは温度、pH、Aw、あるいは浸透圧などの複数要因で菌の増殖が抑制され、生菌数が減少することを証明した論文だった。
つまり明太子は一定の条件をクリアーしていれば、2週間経っても生菌数は増えないので、そのまま生で食べても大丈夫という学術的な証明なのである。
ふくやの明太子は違うらしいのだが、調味液にお酒(日本酒)や発酵アルコールを入れて製造している明太子もあり、これには殺菌保存効果があり、また唐辛子にはカプサイシンの殺菌効果もある。更には安定した色を保持する効果のある亜硝酸ナトリウムが発色剤として調味液に入っており、これはボツリヌス菌をはじめとして多種類の細菌の生育を抑え、食肉製品の腐敗を防止する働きを持つ様々な効果のある添加物として知られている。
無着色タイプ レギュラータイプ
筆者が購入したふくやの明太子はレギュラータイプと無着色タイプの2種類だったが、その裏面に貼られたシールには両方とも発色剤(亜硝酸Na)の表示がある。そしてレギュラータイプにはこれに加えて着色料(赤102、黄5、赤3)という表示も加わっている。レギュラータイプは亜硝酸Naだけでなく、色素を使って赤い色に色付けしていることを示しており、無着色タイプは色素による色付けはしていないけれども、亜硝酸Naでの発色はしていることを示している。
明太子はもし亜硝酸Naも使わずに商品化すると、時間の経過とともに濃い茶色を濁したような変な色となってしまい、とても人間が好んで食べるような見かけの食べ物にはならないのだ。だから少なくとも亜硝酸Naだけは使って食欲の湧かない嫌な色の明太子にはならないようにしているのである。
ただこの亜硝酸ナトリウムというのは、これを過剰に摂取するとアミンやアミドと反応して発がん性物質を生成することがあることから、食品衛生法では「タラコ製品1kgに対して亜硝酸根5mgを超える量を含有してはならない」と規定されていて、最低限の安全対策はいちおう執られていることも知っておいた方が良いだろう。
明太子の美味しさ
このように食べ物は「食欲をそそる見かけが大事」なので、明太子には色を良くするための発色剤として亜硝酸Naが使われていることは、ここまでの記述で理解してもらったと思う。この他にも明太子を食べて美味しく感じるさせる要素として欠かしてはならないことがある。それは「口に入れた時にプチっと弾ける粒々感」も重要だということである。
上がレギュラータイプ、下は無着色タイプであり、断面を見ても少しは粒々感が分かる。
この粒々感は仕入れたスケソウダラの魚卵の段階からあるのではなく、明太子の製造工程で技術的に作り出すものなのである。基本的な技術は化学的方法として浸透圧作用を利用するものであり、これを簡単に言えば「粒子を水膨れさせる技術」と表現して良いだろう。これを更に突き詰めて言ってしまうと、商品として明太子はそれが仕上がると元の原料段階のタラコが水膨れして、明太子になると重量が増して大きくなっていると考えても間違いではないのである。
もちろんタラコの原料が、ガム子か真子か水子によって粒子感は大きく左右されるし、アメリカやロシアからの輸入冷凍タラコなのか、それとも北海道近海の冷蔵タラコなのかによって、製造の段階での扱い方や仕上がり状態にも大きく影響をするようである。
ここで勘違いして欲しくないのは輸入冷凍子はダメで日本近海冷蔵子でないと粒々感は出ないということではなく、輸入の冷凍子でも十分にそれは可能だということなのだ。しかしやはり明太子として最適な状態は真子であることは重要であり、未成熟のガム子、放卵寸前の水子になると粒々感を出すのは難しくなるようだ。しかしガム子や水子というのは原料段階の価格は当然ながら安いので、これらの粗悪品を使った粒々感がなくてベチョッとした食感の安物明太子も世の中に存在している。
明太子の各メーカーは、柚子味、昆布味、魚醤味、など味の独自色を打ち出していて、製造方法にも調味液への漬け込み時間の長さなどによって差別化して売り上げを伸ばそうとしているが、やはり基本として粒々感は明太子の美味しさの一番重要な要となるものである。
明太子のグレード
明太子はまともな形の1本物だけではなく、製造段階で様々な形のものが必ず出てしまうものであり、その形に応じたグレードへと選別をしている。主な選別の工程は以下の図のようになる。
ここには表現されていないが、この他に「バラ子」と呼ばれるほとんど魚卵としての形をなさない明太子もある。そして今やこの最低グレードのバラ子が「めんたいパスタ」などの明太子料理に重宝されるということで売れ行きが高まっている。
スーパーの魚売場で明太子の売れ筋は今やバラ子に近いクズ切子や並切子が中心であり、最近は上切子ではなく並切子の方が売れるようになってきていることから、明太子の一品単価が下がってしまい、明太子全体の売上高も低下することになり、結果として明太子業界の売上そのものが低迷することになってしまったという事情を抱えている。
これは主に明太子の大衆価格品を先頭に立って販売してきたスーパーの魚売場が、お客様のニーズが高くて安さも打ち出せるクズ切子やバラ子などの販売を強化してきたことによって、単価安による売上減という負のスパイラル現象に巻き込まれてしまったことが売上低迷の主な要因になっていると考えられる。
明太子業界が産業としてまだ成長途上期の頃から明太子の販売に関わっていた筆者は、イギリス王室の財務官を務めたグレシャムという人が「悪貨は良貨を駆逐する」と唱えたグレシャムの法則をそのままなぞったような現在の明太子業界の現象に苦々しい思いをしている。
明太子というのは、その気になれば何時でも誰でも手作りで商売がスタートできる容易さがあることから、これまでに数え切れないほど多くの明太子メーカーが生まれては消えていった。そしてそういう消えていったメーカーの中には、例えば悪い例として、未成熟子のガム子や粒子が飛び出して歪に凹んだ形の皮子に、特殊な器具を使ってバラ子を注入し、まるで1本物のような形に仕上げた「注入子」というのを得意な商品として販売していた会社も存在していた。実は今もそれに近い商品が存在している。
元々ふくやが創業した頃の明太子は「一腹(ひとはら)」を何個という単位で販売していた。これは魚の魚卵が「二つで一つの一腹」の形になっているからであり、これが最低の販売単位だったのである。具体的な例としてはタラコを使うべきと思うが、適切な画像を持ち合わせてないので、カラスミに加工する前のボラの卵をその分かりやすい例として以下に画像で示した。
ふくやが70年前から明太子を一腹単位で売り始めていた時も、同じ大きさの卵は基本的になかったはずだから、たぶん大きさを適当に揃えて大中小などに分けて売っていたのだろうと推測される。
ところが今はどうだろう、パックされた明太子が80g、100g、120gなど、1g単位の違いで売られていることを、読者の皆さんは何か変だと思わないだろうか。一腹をこういう小さな単位で合わせること自体が非常に難しい作業となるはずなのに、それが可能となっているのは「無理やり大きさを合わせる加工」をしているからなのである。
メーカー段階でパックされた明太子は基本的に一腹の形になっているけれど、それは形だけのことである。本来の自然な形の明太子の断面は歪な円形をしていて、どちらかと言えば四角形に近い断面が普通なのだ。ここでは具体的な例として会社名を出さないけれども、あるメーカーでパックされた明太子はどれもが見事なまん丸の円形断面をしていて、それらはとても自然な形などではなく、非常に人工的な造作を感じさせられ、これこそがバラ子をガム子や切子に注入した「注入子」だと見てほぼ間違いない。
こんな不自然なことを平気でやってきた明太子メーカーが今も存在していて、安さを売り物に売上を伸ばしてきたようなのだが、こういう謂わば「騙しの商売」のしっぺ返しが今の明太子業界にのしかかって来ていると言えるのではないか思う。
インストアパック明太子を復活しよう
スーパーの魚売場魚卵コーナーで明太子が売れなくなったとの嘆きの声を聞くことが多いが、それは販売者自身がメーカーでパックされた明太子の品質や味を確認もせず、単に価格の安さで売上を伸ばそうとして来たことに問題があったことを先ず反省すべきではないだろうか。
実はスーパーで明太子を販売している塩干担当者が、自分の担当している明太子の味も知らずに販売しているのは決して珍しいことではないという驚くべき事実もあり、仕事に対するこんな中途半端でいい加減な姿勢が明太子の売上低下の遠因であることも知ってほしいものである。
切子などの低価格品が、いかに安さという点からお客様のニーズが高いとは言え、まともな形の一腹明太子と比べた時、形があまりにも崩れてしまっているクズのような切子はとても食欲が湧くような明太子とは言えない。また人工的な細工を加えた不自然な形の明太子も、その素性を辿ればきっと怖いものもあるはずであり、そんな安さ優先の裾もの明太子を何時までも売り続けるのはそろそろ止めてはどうだろう。
明太子の販売をメーカーの提案に頼ってばかりではこの先の売上拡大は難しいと考えられ、鮮魚部門ではインストアで作るのが常識の刺身や鮨、切身と同じように、店のインストア作業で独自の明太子商品を開発してほしいものである。
例えば上の方で記したように、辛子明太子を製造する際に、加工経費の大半が規格や重量を合わす為の整形作業に掛かっている。この高いコストの作業を簡略化して、ガム子、水子などをはねる卵質の選別のみにして、1本物から並切までをサイズ選別せず一緒にまとめて入れる事でコストを抑えた以下の画像のような業務用規格を明太子メーカーから仕入れることだ。
そしてこれを以下のような商品化をすれば、仕入れ価格は抑えられて安いことから売価は安く出来るし、どこにもない規格なので売価や品質で競争することもなく、その店だけの独自商品として差別化できる明太子が店独自で開発できるのである。
この仕入形態は基本的に無選別規格なので、並切、上切、1本物など3種類又は2種類に店で選別し、そのグレードに合った売価を設定して値入れミックスすれば、並切は相当安い売価にすることも出来て価格競争力も出るはずである。
塩干品はパックされたものにシールを貼るだけという楽な仕事をしていては売上は上がらないのだ。塩干部門を含む水産部門の売上が上がらない原因は、効率化、合理化、省力化の言葉の元にいかに楽をして魚の商売をするかという怠慢な姿勢がもたらしたものなのだ。もう一度、インストアのメリットを活かした商売を見直すべきであり、そのためには商売人の原点である「身を粉にして働く」という姿勢が今の水産部門には必要なのだと思われる。
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更新日時 平成31年 2月 1日